平成18年度都道府県ソフトテニス大会レポート      
2007/04/4記
 
都道府県対抗(団体):男子は岡山県が5年ぶり2回目
女子は愛知が4年ぶり2回目の優勝!
 
 男子結果
 1位:岡山
 2位:大分
 3位:新潟 福島



 
女子結果
1位:愛知
2位:岡山
3位:奈良 鳥取



 
 
女子個人戦結果
1位:奥村・須藤(熊本:鶴城)
2位:三木・檜山(岡山:就実)
3位:佐竹・斉藤(宮城:松稜) 薄葉・大槻(福島:西郷一)
5位:田中・大崎(兵庫:上郡) 込山・佐藤(新潟:見附・見附西)
   波多野・伊加(香川:普通寺東) 中野・折居(岩手:北上北)
 
男子個人戦結果
1位:小栗・小池(多治見:岐阜)
2位:榎・白井(王寺・都南:奈良)
3位:原・能口(藤田:岡山) 中島・岡田(小川東・広島:埼玉)
5位:山田・加藤(萩生・下小路:岩手) 高木・江頭(大和・城北:佐賀)
   尾形・佐々木(東北学院:宮城) 堀江・二條(市場:徳島)
 
【女子団体戦のレポート】
 実力上位の石川が鳥取に敗れる波乱のスタートとなった。石川は能都中が中心チームで、ちょうど出発前後となった3月25日に大きな地震が能都地方にあり、その影響は精神的にも少なからずあったことは想像できる。鳥取は今年は下馬評はあまり高くはなかったが、さすがというべきか、今回、アンダー14のコーチとなった青田先生の指導と戦術に石川は立ち上がり初戦だったこともあり敗退ということだろうか。
 
 岡山は初戦東京に勝利。その後福井、群馬をやぶり、いち早くベスト8を決めた。岡山は就実中昨年都道府県対抗大会個人戦覇者の三木・(佐藤)がいて、18年度全中の個人戦覇者の小林・(佐藤)がいる。全国一位の後衛が2本そろっていた。就実4名に他の中学4名という布陣で決勝までは危なげなく勝ち進んだ。
 山形対富山のベスト8決めは長時間の戦いになった。双方エースが1本ずつとったあと3本目勝負となり、お互いダブル後衛同士の試合となり、1本ずつがカットやロブ、シュートの織り交ぜた手に汗握る試合となった。結局ファイナルを山形がものにして、ベスト8入りを果たした。
 
 準々決勝は
 岡山2×1山形  鳥取2×1岩手 愛知2×兵庫  奈良2×1和歌山 
 
 岡山×山形は2面展開1試合目は長い試合になった。岡山の三木ペアが3−1でリードするもファイナルへ。結局この試合が最後に残り、数ポイント差でファイナル敗退。2試合目は小林・槇尾ペアが4−0勝利して一番最初に早々と終わる。そのコートで3試合目が始まり、山形が岡山を追いつめるがダブル後衛に苦しむもG4ー2で山形の大事な大事な粘りの左利き後衛のテニスで勝利。
 石川をやぶり勢いに乗る鳥取だったが岩手に苦戦。まず1本目岩手がG4−1で先勝。2本目は長い試合になり、ファイナルへ。このファイナルは鳥取がかろうじてとり、あとにつなぐ。1−1の3本目勝負は鳥取のダブル後衛がG3−0から
 奈良×和歌山も3本目勝負のファイナルになり、接戦を奈良が制した。
 
準決勝 岡山×鳥取
 鳥取はカットサーブを駆使し、岡山を苦しめる。
         岡山  2対1  鳥取
 1本目 小林・槇尾(就実)   4−0小竹・生田(日南)
 2本目 岸原・森本(備前・吉永)1−4須藤・梅林(江府)
 3本目 三木・太田(就実・吉永)4−0谷口・長谷川(日野・岸本)
 
準決勝 愛知×奈良
 奈良は王子ペアが圧勝して活躍。大宇陀ペアの多彩な攻めも愛知ペアに敗退。
3本目は愛知のダブル後衛にうまく試合を運ばれ、愛知の逆転勝利。
    愛知2対1奈良
1本目 宮下・各務(加木屋・佐屋)1−4 貴代・綿田(王寺)
2本目 横山・金本(横須賀・神守)4−1 西岡・平尾(大宇陀・桜井)
3本目 大木昌・水谷(神守)   4ー2 佐々岡・吉田(大宇陀)
 
決勝
 岡山対愛知
1本目 中田・檜山(高松・就実)0−4宮下・各務(加木屋・佐屋)
2本目 小林・槇尾(就実)  4−2横山・金本(横須賀・神守)
3本目 三木・太田(就実・吉永) 大木昌・水谷(神守)
愛知のストローク力、それ以上もしくはそれと同等のストローク力を持つ岡山の打 ち合いの決勝戦。1本目はあっさり愛知が勝利する。2本目は、一時、岡山の小林・槇尾ペアが追いつかれ、焦りの見える場面もあったが、チェンジサイズで切り替え、その後のゲームをとり4−2で勝利。1−1で3本目勝負へ。愛知ダブル後衛対岡山雁行陣の試合。三木はよく拾うが、相手の巧みなロブでの展開で振り回されあっというまにG1−3に追い込まれそのまま愛知の優勝。
 
【男子団体戦のレポート】
 4連覇のかかっていて優勝候補筆頭にあげていた、奈良は準優勝した大分にベスト8決めで敗れてしまった。また小学生大会で3年前に優勝している岐阜はベスト4決めで優勝した岡山に敗れた。優勝候補が次々消えて行く中でベスト4がきまり準決勝へと進んだ。
 今回、男子団体戦はベスト4に入った新潟をずっと追いかけていた。新潟は組み合わせに恵まれたものの、誰もがベスト4に入ることは想像していなかった。その新潟がの戦いを終えたある県の監督が、3本揃っていたということをおっしゃっていた。戦いぶりを詳細にレポートすることにより、今後の戦いの参考になればと思い掲載する。
 
<男子新潟の戦いを追う>
 
「1回戦」
新潟 対 高知 9:30開始
1本目 大地・佐野(巻東・見附西)    大橋・正木
1G(ゲーム)目レシーブゲームの初ポイントを大地のサイド抜き。後衛大地のていねいなテニスで試合を運ぶ。最後はサイドを抜いて1ゲームを取る。
2G目はミスが出てとられる。G1−1
3G目レシーブはポイントを与えずにすんなり取り、レシーブキープが続く。
4G目は1STがよく入り、相手のレシーブミスを誘い連取。G3−1でリード。
5G目も失ポイントなしで取り、勝利し、まずは1本目先勝。
 
2本目 吉村・小野(見附西・村上第一) 濱田・中平
1G目は高知が先手。
2G目、吉村がロブでうまく展開するが、バックのシュートが前衛につかまるなどして相手も荒いプレーだったが、吉村の調子が今一歩あがらない。取られG0−2。
3G目は相手の荒さが出て、すんなり取り G1−2
4G目は新潟のミスが続き追いつめられるが審判のポイントミスなどで一時中断、その後流れが変わりこのゲームを奪取。G2−2へ。
そのまま5G目も新潟が取り、G3−2へ。流れはそのままで6G目も取り3本目を待たずに2−0で新潟の勝利となった。
 
「2回戦」 新潟×愛媛
1本目:吉村・小野(見附西・村上第一)対 越知・山本
1G目と2G目、吉村のロブと高い打点からのシュートでポイントを重ね連取G2−0
吉村は相手の前衛の動きを見て、コースをつきながらポイントを重ねるG3−0。そのままG4−0で快勝
 
2本目:阿部・庭山(村上第一・巻東)対青木・青木
1G目とるも、2G目落としG1−1。そこから1G取り、G2−1でチェンジサイズしたものの、その後すぐのゲームで取りかえされ、G2−2。
5G目、互いの攻め合いのゲームになる。互いのミスも目立ち一進一退のゲームになるが最後は愛媛がポイントを取りG2−3逆転される。
6G目、庭山がアタックを連続で止めペースをつかみファイナルへ。
1ポイント目庭山のスマッシュがきまりペースをつかみ連続3ポイントしてリードP3−1。庭山決め急ぎミスP3−2。その後P4−3。相手の前衛のうまいストップボレーでP4−4。阿部のシュートでP5−4、庭山のスマッシュミスでP5−5。相手ミスでP6−5でマッチポイント。長いラリーのあと阿部我慢しきれずアウト。P6−6。
コードボールがインでP7−6再びマッチ。最後は庭山スマッシュで勝利。
 
「3回戦」  新潟×岩手
1本目 吉村・小野(見附西・村上第一)対 菅原・小笠原
 1、2G目あっさり取る。G2−0
 
準々決勝 新潟対宮崎
1本目 大地・佐野(巻東・見附西)対 徳丸・松本
2本目 吉村・小野(見附西・村上第一)対井口・西
2面同時展開 
1本目はゲーム取られG0−1。相手ミスも手伝い追いつきG1−1。取られG1−2。結果G4−2で先勝。
2本目は順調にG2−0。G3−0。そのままG0−4で敗退。3本目勝負にもつれ込む
3本目 阿部・庭山(村上第一・巻東)対 高砂・田中
G2−1でリード。試合は一進一退。相手の後衛のミスが目立ち流れは新潟ペース。G3−1。相手後衛が立ち直れないままポイントが進むも立ち直りを見せ、ゲーム取られG3−2。
6G目相手ライン上のボールが数本入り、押されながら取られファイナルへ。
1ポイント目相手のファーストをレシーブミス。P0−1。P0−2。相手後衛ま たシュートを放りだしP1−2。阿部のサイド抜きがきれいにきまりP2−2。相手前衛ミスでP3−2逆転。相手シュートにミスしP3−3。相手スマッシュミスP4−3。長いラリーの末庭山のスマッシュでP5−3。相手スマッシュミスでP6−3でマッチ。庭山スマッシュで決める。ベスト4入り。
 
「準決勝」  新潟対岡山                            1本目 阿部・庭山(村上第一・巻東)対原・能口(藤田)
前日個人戦3位のペアと対戦。後衛原は多彩でバックからサイドを抜いてきたりする。G1−4で終了
 
2本目 吉村・小野(見附西・村上第一)対井口・西
1G目からジュースを繰り返す長いゲーム。大地のシュートさえG1−0でリード。吉村のシュートがさえG3−0。1ゲーム取られるもG4−1で勝利
 
準決勝 3本目 大地・佐野(巻東・見附西)対石井・江田(郷内)
G1−2でリードされる。準決勝。劣勢。なんとかくいしばりG1−3からG2−3まで追いつく。6G目も良いペースで行くも途中連続ミスが出て、逆転されるも大地のシュートでジュース。その後岡山のマッチポイントを最後はミスで終わり、結果1−2で敗退となった。
 
【プレビュー】
 2004年、つまり今から3年前。夏に行われた全国小学生大会は、暑い暑い山形県で行われた。ご存じのように全国小学生大会は、都道府県対抗である団体戦とペアごとの個人戦で行われる。
 その子ども達が中学校に入ると主に中心は学校対抗になる。全国大会というと夏の全中と春の伊勢の都道府県対抗大会になるが、夏の全中は学校対抗の団体戦なのに対して、春の都道府県大会は都道府県対抗になる。
 山形の全国小学生大会から3年。その子ども達が、再び中心になって、伊勢に集うのが都道府県対抗大会ということになる。
 山形全国小学生大会の団体戦は女子は石川の失点0の圧勝。男子は優勝候補の奈良を破り、岐阜が優勝をしている。
 今回の都道府県での男子は、何と言っても4連覇のかかる奈良が本命であろう。2月に静岡で行われた加藤杯は都道府県メンバーで試合を行う本番の前哨戦と言っても良い大会だが、そこでは岐阜が優勝をしている。全国小学生大会で3年前優勝の経験のある岐阜が3年越しに優勝を再び経験することになるのかも注目であろう。その岐阜を東海インドアで破っている地元三重も見逃せない。
 全中優勝を飾った鶴岡第四中メンバーの残る山形も注目されるが、3月に行われた東北6県対抗大会ではその山形を福島が破っている。
 女子は、混戦状態が予想される。能都中中心の石川と就実中中心の岡山を中心に<据えるが、伏兵もたくさんいる。近畿からは奈良、和歌山。東海も岐阜、愛知。関東は東京か。東北は混戦ながら、福島、山形。北陸は大石杯で優勝し、山形全国小学生大会の団体2位の新潟、そして富山。いずれも混戦であると予想される。
 実績から言えば、石川と岡山なのだろうが、この二つの県とも夏に比べこの春の都道府県対抗はあまり得意としていない。インドアが不得手と言えば一言で終わってしまうが、どちらも外の方がその実力を十分に発揮できるスタイルである。なので、四国・中国・九州のチームは総じて不利で、なかなか成績を残せないでいる。
 昨年の優勝チームの大阪は徹底したインドア対策を行ってきて、優勝を飾った。カットをうまく使い、ロブと前衛プレーのバランスも良かった。
 北海道は未知数ながら、とにもかくにもインドアには強い。1年の半分をインドアでやってくるだけあり、戦法に長けているのでいずれの年も侮れない。
  
 
                ホームへ