平成14年度
都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス大会特集!
 
平成15年3月26日〜28日 三重県伊勢市
「日程」
26日:開会式17:00〜
27日:女子団体戦 男子個人戦
28日:男子団体戦 女子個人戦
 
全詳細結果http://www7.plala.or.jp/softteniss/dat/h14todokekka.xls
 
女子団体戦
1位:愛知 2位:岡山 3位:山形 佐賀
 
 戦前、女子で注目されていたのは、前年度優勝の岡山、今年は、就実単独ではなく、就実からは2ペアの参加ながら、他の2ペアも高レベルで、昨年には劣るものの今年も有力候補であった。北海道は、今年、北海道全中が行われることもあり激戦を繰り広げている中、広島東部中2ペア、当麻中2ペアの布陣で、2年ぶりの優勝をねらう最右翼と目されていた。
 鳥取、佐賀は、昨夏の滋賀全中で団体1,2位のメンバーがそれぞれ残り、さらにメンバーを増強していて、それぞれ優勝をねらっている。
 近畿からは、近畿1位ペア、それに匹敵する同等の力を持つペアなどの有力ペアを有する奈良、2年前の団体全小優勝メンバーの揃う滋賀、昨年に続き入賞をねらうカットサーブを駆使する大阪。関東では芝東を中核とした埼玉、東北では山形、福島。北信越では、石川、新潟、富山、東海では、能力の高いメンバーのそろう愛知、三重が有力視されていた。
 
 フリー抽選は時に、興味深い対戦を作り出す。毎年くじ運に泣いてきた、佐賀は、今年は、鳥取と1回戦を対戦することになった。昨夏の全国大会の団体の対戦(日南×嬉野)、選手のメンバーもダブっているが、監督もそのままのきつい対戦になった。そのすぐ上のブロックに、三重、新潟、奈良が初戦から対戦するベスト8の山に有力県が佐賀、鳥取を加え5/6入るという厳しいブロックになった。
 注目の佐賀対鳥取の1回戦は、双方とも本調子がでない、ミスの多い試合になった。特に佐賀の井上・青木(昨夏全中個人3位)が不調を隠しきれない試合ぶりで、苦戦をしたが、鳥取も佐賀以上に本調子でない様子で、結局2−0で佐賀が勝利した。
 
 新潟対三重は、新潟のミスの少ないテニスで2−0、続く奈良戦も、奈良が初戦ということから、新潟が前衛の上を攻め2−0で勝利。新潟は続く、佐賀戦も、大将同士の青木・井上(佐賀)対志田・渋谷(新潟)試合で接戦の末、新潟が先勝し、大手をかけるが、続く佐賀の2番手で個人戦優勝した、植松・松本が新潟を接戦の末4−2でやぶり、続く3番手も4−2でやぶり、勝ち進んだ。
 
 注目の北海道は、全小団体メンバーの揃う滋賀をやぶり、そのまま順調にいくかと思われたが、富山に思わぬ敗退を喫してしまった。富山は1年生後衛中心のチームで、そのストロークは波のあるものの、あたると、すごいボールを繰り出す。それが北海道との対戦で爆発し、北海道を打破してしまった。これでベスト8。その後、富山は山形に敗れ、山形は、ベスト4まで進んだ。山形は佐藤・佐藤(鶴岡四)を軸に、展開をうまく使うテニスで、確実に勝利をものにしていった。
 岡山は、初戦、能力の高いメンバーをそろえた石川に、就実のエース福田・岩田が苦しむ場面もあったが、2−0で初戦を飾り、その後、就実の2ペア中心に勝ち星を重ねて勝ち上がっていった。準決勝ではエースの調子が最後まで安定しなかった佐賀を3本目勝負でやぶり、2年連続の優勝を目指して決勝へ進んだ。
 
 愛知は、4決めで宮崎に失点1するものの、結局決勝も含めて、それ以外はすべて2−0で勝ち進んだ。愛知は、ストロークのテイクバックを高くとり、強烈なシュートをきれいに修め、途中、高速の中ロブで展開し、その中で前衛も積極的に動いて、取りに行くプレースタイル。中でもエースの深谷・宮下(桜山・加木野)は、その点で特に秀でていて、ミスもするが、徹底して攻めていったのがよかった。準決勝での山形戦では、山形の佐藤・佐藤に愛知はダブル後衛をぶつけ、佐藤(後衛)のボール回しの良さを封じた。決勝岡山戦は、岡山も打ってしっかり前衛がプレーするスタイルで、同じようなタイプ同士の対戦になり、接戦になったが、愛知が大将同士の勝負のかかった一戦を制し、勝負を決めた。
 
 
男子団体戦      
1位:愛知 2位:宮崎 3位:福島 石川
 優勝候補と前評判の高かったのは、愛知、神奈川、奈良の各県だった。愛知は、東海インドアで1位になり、強化のための練習会や大会などでも活躍と好成績で前評判は高かった。一方、神奈川は、2年前の全小チャンピオンの石川・岩崎(子鮎中)を軸に、大磯中のペア等で構成されたメンバーで、打つことも展開も上手にでき、隙の少ない試合ができるチーム。奈良は、滋賀全中団体2位の大宇陀のペアだけでなく、団体でも個人でも近畿インドア上位を独占した有力ペアがそろう粒そろいのチーム。その去就が注目された。
 
 神奈川は前日、西島・福田(大磯)が個人戦で優勝した。2位は、石川・岩崎(小鮎)で神奈川の1,2フィニッシュになった。力からみると、神奈川は圧倒的な有利と思われて男子の団体戦がスタートした。
 神奈川の落とし穴は、4きめで待っていた。相手は福島。1本目、神奈川は西川・小松でファイナル5−7で惜しいところで落とす。結果的にはこの接戦をとっていればという感じがするが、控えるのは、個人1,2位のペア。石川・岩崎(小鮎)は4−1の快勝。3本目につなぐ。前日個人優勝の西島・福田は、1ゲーム目から競り、とるもののその後の2ゲームを落としG1−2、2−2に追いついた次のゲームでジュースながらとり、3−2でリードするも、6ゲーム目、また競りながら、ジュースを繰り返し、落としファイナルへ。ファイナルは、2−7で一方的に敗退。前日の疲れがでたのか、神奈川は福島に思わぬ敗退を喫した。
 奈良は、宮崎の躍進の前に敗れた。宮崎は、学校ごとのペアを入れ替えて編成。坂本・井口、小浜・鹿島、井口・吉川の順番で奈良と対戦。いずれもロブもシュートも操ることができ、ミスの少ないチーム。そこに、奈良も大宇陀中心ながら、学校ごとのペアを入れ替えて、澤田・塩田、塩田・太田、安部・向井で対戦。初戦は、接戦を奈良が制す。2戦目、3戦目はいずれも4−2で宮崎が勝利した。宮崎は、その後、岩手、福岡をやぶり準決勝へ進む。準決勝は、神奈川をやぶってあがってきた福島。宮崎は福島を3本目勝負でやぶった。
 もう一方の山からは初戦こそ富山に1失点するものの、その後は決勝まで2−0で躍進を続ける愛知が順当にあがってきた。北海道は、初戦で滋賀に敗れ、山形はベスト8に入るものの、例年に比べ、少し力が落ちると思われていた石川が躍進を続ける前に敗れてしまった。石川は、エースの仙福・浜高(鵜川)を中心に2−0で準決勝愛知に敗れるまで、失点なしで勝ち進んだ。
 決勝は、愛知有利と思われたが、大接戦になった。ミスの少ない試合になったが、接戦ながらリズムよく進んだ。
 宮崎は坂本・江口(祝吉・大塚)、鹿島・小浜(沖水・祝吉)、井口・吉川(清武・沖水)の順、愛知は、村上・柴田(七宝)、斉藤・井上(祖父江)、石井・中野(加木野)の順。
 1本目出場の愛知村上(後衛)は小柄ながら、シュートもしっかりしていて、展開もまぜながら試合を進めた。リードするも、4ゲーム目の接戦でG2−2までなり、崩れかけるが、なんとか踏ん張り、4−2で勝利した。2本目は、小浜・鹿島が互いに展開がうまいペア同士をファイナルへ、7−5で宮崎が接戦をものにし、3本目勝負になった。
 3本目は、1番手が双方、取り、2番手同士の対戦になった。宮崎の井口・吉川は、堅さからか、ミスが目立ち、G0−1、1−1、1−2、1−3とリードされる。途中、井口がレシーブのあと、中衛とも言える位置に立ち、硬式のようなフォーメーションになった。大変興味深かったが、そのゲームをミスから落とし、その後は、後衛のポジションに徹した。徹してから2ゲーム連取し、ファイナルへ滑り込んだ。ファイナルは、宮崎チームにパッシングなどのミスが数本続き、あっという間に、P5−1、流れは変わらず、愛知が優勝を決めた。男女アベック団体優勝した。
「会場」
■個人戦会場=伊勢市営コート
団体戦会場=三重県サンアリーナご案内(リンク)
 
 
− 都道府県対抗大会の紹介 −
 中学生ソフトテニスの春の全国大会。夏の中体連の全国大会はブロック代表で全国から16チーム(団体)しか参加できないのに対して、この大会は、都道府県代表対抗のため、各県1チームが参加できる大会。毎年、三重県伊勢市で開催され、サンアリーナができた4年前から、個人戦も新設され、団体、個人で大会が行われるようになった。それまでは、団体戦予選リーグ、決勝トーナメントで行われていた。
 
 現在は開催3日中、初日は開会式、あとの1日は団体戦(2点先取 トーナメント)組み合わせはフリー抽選、もう一日は個人戦、各県4ペア参加のトーナメントで雨天時は中止になる。上記は男女別に行われる。
 
 選手の参加形態は各県で様々で、学校単位の団体単独チームもあれば、個人戦で県上位ベスト4を選抜チームとして参加させている県もある。参加の様子を見ると、単独チームより、混成の選抜チームの方が多い。