男子個人戦決勝は、見応えのある一戦でした。
ダブル後衛の清明学園中の高倉・山根ペアが、優勝候補筆頭で実績ナンバー1
の上岡・広岡ペア(上宮)ペアに4−2で勝利しました。
上岡・広岡ペアは本格的な雁行陣で、仕掛けたり、飛び出しをして、相手ダブル
後衛を攻略しようとするのですが、どんなボールでもフォローして,逆襲する
高倉・山根ペアの前に苦戦。G3-0まで追い詰められその後1ゲーム取り、
G3-1に返しましたが、やはり接戦の中ポイントを取りきれず、敗れてしまいました。
都道府県対抗1位、ミズノのカップ1位であるこのペアが追い詰められてるのを
みて観客も驚きの表情でした。
また、高倉・山根ペアは都道府県対抗で上岡・広岡ペアとあたりファイナルで
敗れベスト4でした。
女子決勝、下江・浦口ペア(太子東中)4-2遠藤・島津ペア(千代田女学園中)
下江・浦口ペア(太子東中)が優勝です。
下江・浦口ペアは後衛の下江の左利きからのシュートと、左利きの利点を生かした
プレーと元気の良さと前衛浦口とのバランスの取れたプレーで、勢いよくプレーをして
優勝を導きました。
2位の遠藤・島津ペアもこの日好調で、他を寄せ付けませんでしたが、決勝は
相手がそれを上回った感じでした。
団体戦は
男子は上宮(大阪),女子は鈴峯女子(広島)が優勝となりました。。
上宮は、2年ぶり3回目の団体優勝、女子鈴峯は初優勝となりました。
個人戦は雨で、大変でしたが、団体戦は,最後まで雨に降られずに、行うこと
ができました。
男子は、順調に進行しましたが,女子は2時間遅れとなってっしまいました。
その一つの原因が、ある試合の大きな中断でした。
今後のことと、ルール上の興味深いできごとだったので、ここで記させてもらいます。
女子の2回戦で、3本目勝負の途中、厳しいショートクロスに入ったボールを
相手後衛Aが追いかけて、それをショートクロスへ返球しました。
その時に、ネットのポールにかすり,角度が変わり相手コートに入ったのです。
非常に珍しいケースだと思います。
今のはどちらのポイントなのかと審判に確認した所、審判はすぐに判断できず
ルール上の問題なので、コート主任や審判長(と思われますが)と相談しました。
正審は、ポールの外側に当たったと言い、それならば相手後衛Aが打ったボールが
有効と判断されました。
そうしたところ、相手チームのベンチから「異議」が出され、副審に確認した所
副審は、ポールの内側(ネット側)を通ったと思うと言ったのです。
また協議した上、正審は自分の判断を覆して、Aの打球を無効と変更したのです。
ルール上は、ポールの外なら接触した後に相手コートに入ればインで、内側なら
アウトになります。
ここで、Aチームは、いったん判定したポイントを覆されたことになるので
ルール上おかしいのではないかと主張しました。
これは当然のことですが、ルール上は変更する場合もあるとされているので、
それを根拠に審判団は変更を主張しました。
少なくともそれは明らかな痕跡などの証拠がある場合であり、基本的には変更を
簡単にすべきではないものです。
少なくとも正審は外、副審は中と思っていたのですから、審判の判断が
2通りということで、ノーカウントでも可能だったのです。
ところが、このケース、Aチーム側の主張を退け、Aのアウトと判断されました。
ネット近くの素早いショートクロスで、その場にいたほとんどの人は,インか
アウトかわからなかったようです。
状況を考えればノーカウントが妥当だったと思えます。
正審は,この試合通じて,異議の申し出を受け付け、ラインのイン・アウトに
ついても審判は異議を受付て、コート外からの異議にも反応するような感じでした。
通常ならイエローが何枚も出ているような状況でした。
この3本目勝負はファイナルジュースを5,6回繰り返すような試合で、
3本目だけで1時間半も行うような長時間試合になってしまったのです。
審判は試合をコントロールしなければいけないのに,完全にコントロールを
失っているようでした。
選手たちは、ファイナルでポイント間に毎回30秒以上も相談を行いましたが、
連続プレーに対して審判は何もできませんでした。
レディーと小声で言っていましたが、ルール上違うコールですし,イエローも
でないので、選手たちはほとんど反応していませんでした。
試合は接戦だっただけに、審判の対応は残念な感じを受けました。
*ルール上は異議の申し出は出来ません。昔の異議の申し出のような様子だ
ったのであえてそう表現しました。
男子個人戦優勝した清明学園の高倉・山根ペアは、3月に行われた都道府県
対抗大会ダブルスの3位ペアです。
一方、2位の上岡・広岡ペアは都道府県優勝ペアで、この2ペアは、都道府県
対抗のダブルスの準決勝で対戦をしています。
その時の対戦はG3−2で清明学園がリードしてから、上宮が逆転勝利をしています。
今回の決勝は、G3−0で清明学園がリードします。
上岡。広岡ペアの前衛広岡選手は、うまく、相手コースに入って、ボレーや
スマッシュを行うのですが、それを見事に高倉・山根ペアはフォローしてくる
のです。
見所は、G3−1で清明学園ペアが1G取られたあとなのですが、すごい早い
リズムでストロークと前衛プレーの応酬の中、かなりのラリーが続きます。
清明学園の高倉・山根ペアはダブル後衛で戦っているのですが、時々前に出てきて
前衛プレーをします。
この時も長いラリーの途中でエアケイのようなスマッシュとローボレーの中間の
ようなプレーを見せて、会場を沸かせますが、それを広岡選手は見事にノーバウンドで
フォローするのです。
こんな応酬の実に見所の多い決勝だったのです。Gは4−1でしたが、それ以上の見所
たくさんの試合でした、
女子団体戦は、優勝候補に上げていた芝東(埼玉)は初戦の昇陽、2試合目の西郷第一
(福島)と何とか接戦を制しましたが、その後の鈴峯に敗退してしまいます。
昇陽対芝東の一戦は大将同士の試合が勝敗を分けました。
前日個人戦3位の昇陽の竹内・寺沢ペアと芝東の小林・河村ペアの一戦は白熱した
ものになりました。芝東の小林・河村ペアは関東個人は2位ながら、大会屈指の
ペアでした。昇陽のペアも前日3位ですし、近畿の強豪の中での進出ですので
実力ペアです。
結局ファイナルで芝東がこの1戦を制したことが勝利につながりました。
それにしても芝東も鈴峯も組み合わせがかなりきつかったものです。
鈴峯は初戦、九州神崎、次に北信越1位の押水(石川)、矢渕(三重)、そして
準決勝は芝東という当たりでした。
2位の信愛は、今年は苦しいのではないかと思われていましたが、近畿1位で
通過して、初戦勝ち上がってきた能都と対戦、その後、九州1位の諫早、準決勝
は加木屋戦をG4−0、4−1で快勝して決勝へ進みます。
決勝は、広島の鈴峯と信愛になりました。
鈴峯は準決勝の芝東も決勝の信愛との対戦も三好・都村ペアと笠井・廣澤ペアの
2ペアを1,2番手に出して、いずれも4−1や4−0で勝利しています。
決勝も信愛との接戦を予想しましたが、鈴峯ペースでつけいる隙がありません
でした。